高校進学だけが進路じゃない!

昨日、帰宅すると息子が友達を2人呼んで部屋で遊んでいた。

部屋を覗くと、一人は中学時代の部活のチームメイトで、同じ高校に進学したよく知っている子。

もう一人は、小学校の時に何回かうちに遊びに来ていた同級生。

中学では別のクラスで部活も違ったので疎遠になっていたようだったので、大そう久しぶりだった。

顔を見て「久しぶりだねー」と声をかけると「(自分のこと)覚えてたんですか?」と。

そら覚えてるよ。男の子は顔が変わらないからね!

しかし…名前が出てこない。

住んでいる家の場所も、お母さんの顔も鮮明に思い出せるのに、名前が思い出せない!

何だっけ何だっけ何だっけ……

これはまずいぞ…

あ!

思い出した!!

麦茶を運びがてら「○○君、そういえばどこの高校行ってるのさ?」と「私名前覚えてますよアピール」をするがてら無難な世間話を振ってみたところ

「自分、高校行ってなくて、専門学校行ってるんですよ」

「何の勉強してるの?(触れちゃいけない話だったか?)」

「調理の専門学校です」

「へー!将来板前になるの?」(←中卒で料理の勉強イコール板前修業という固定観念。昭和)

「…ええ、まあ、はい(若干困り気味)」」(←板前ってなんだよこのおばさん…俺はイタリアへ留学して、イタリア料理のシェフになるんだ、そのためにイタリア語も勉強してるんだぜ、と思われた可能性もあり)

「へえ!かっこいいね!」(←褒め言葉は全部「かわいい~」の脳内スイーツと同レベルの偏差値)


それにしてもだ。

「家から近いから」という理由だけで工業高校に進学し、専門の授業の難しさにヒーコラ言ってる我が息子とは大違いだ。

高校全入時代にあえて高校に行かず、15歳にして自分の将来進む道を決めて、それに向かっての勉強を始めた彼は本当に立派だと思った。感心した。

素晴らしいなあ、将来お店を開いたら、ぜひ成功してほしいなあ…

それともカリスマシェフとしてテレビに出ちゃったりするのかな、そしたら今から一緒に写真撮ってもらって将来自慢しなくちゃ!

と、よそ様の息子なのに勝手に妄想して一人盛り上がっていた。


その1時間後、感動冷めやらぬ私に「3人で夕食食べに行ってくるから、こづかいちょうだい」と言って、週2回飲食店でのアルバイト収入のある息子は、無職の母から1000円札を奪い取り、大切に財布に入れて出かけて行ったのであった…。

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